プレゼンは最初の「入り」で決まる

 プロジェクトの企画や、提案書については、経営会議などで、PowerPointでプレゼンテーションをして説明をします。この説明の仕方については、問題解決ストーリーが一般的で最もわかりやすいかと思います。すなわち、目的から入り、現状、原因、対策、そして実行計画についてプレゼンテーションをするものです。

 まず最初に、目的があります。つまり、いったい私はどうして今からこのプレゼンテーションをするのか、といったことを簡単に話をします。例えば、「 新しいマーケティングツールを導入しますので、その投資について審議いただきたくプレゼンテーションをします。」といった内容です。本当に、当たり前の内容なのですが、これを言わずに、いきなり本題から入ると、 そもそも何の話かわからず、 聞き手にとっては、理解に困ってしまうものです。

 次に、サマリーです。サマリーとは、プレゼンテーション全体の要約のことです。すなわち、 例えば、「新しいマーケティングツールのトレジャーデータを 導入することで、マーケティング分析が効率化され、顧客へのアプローチがより明確になり売上が15%増加する、と言うことを説明します。」 と言ったシンプルな文章で、あまり複雑な内容を言わないことがポイントです。ここまでくると、あとは、現状、原因、対策、計画と比較的にスムーズに進めれらます。

 私が常々思っていることですが、プレゼンテーションは、「入り」が最も重要で、最初の「入り」で失敗すると、その後、どんなに良い内容を報告しても、ほとんど理解されずに終わってしまいます。ですから、最初にこれから話す内容について、目的を述べ、聞き手に対して「これから話すことは、そういう目的のためなのだ」と理解してもらいます。

 さらに、次のサマリーの部分で、相手に対して興味を引く話をします。上記の例では、「売上が15%増加する」という部分になります。具体的な数値を示すことで、「え、なぜ、そうなる?」とおおいに疑問を持ち、聞く側は興味を持ちながらその後の話を聞いてくれます。こういう言い方は、視聴者に興味を持たせるテレビでの通販番組の進行と同じなのです。人は、「なぜ」という、脳の中に空白ができると、それを埋めようとします。その習性を突いたものなのです。

「入り」が最も重要と言う意味は、プレゼンテーションをする人も重要です。会社からあまり信頼をされてない、期待をされてない人がプレゼンテーションをすると、その人が話を始めた時点で、すでに、参加者は聞きたくないと思ってしまいます。普段から、信頼のある、あるいは、この人の話は面白い決まっている、といった印象がある方にプレゼンテーションをさせることで、いきなり注意を引きます。そして注意を引いた中で、どういったことが目的で、これからどういったことを説明する、ということを話すと、その後に非常にスムーズに話がします。

 結局は、たとえどんなに良いプレゼンテーションや提案でも、相手が聞いてくれないと、全く意味がありません。ですので、聞き手に対して、注目されるような「入り」が最も重要なのです。

 

コメントを残す