スライドはグレースケールで

パワーポイントでスライドを作成するときに、注意すべき点として忘れがちなのが色使いです。私は、基本的にはグレースケールで資料を作るようにしています。その3つの理由を説明します。


■モノクロ印刷で表示されるか
まず第一に、写真やイメージを伝えるプレゼンテーションでなければ、印刷する際にカラーは不要ですし、カラー印刷で印字できない文字や色があるからです。

ビジネスでは、プレゼンテーションの前にスライドをメールで送信したり、あるいは、プレゼンテーション終了後に配信したりすることがあると思います。スライドはパソコンの画面にて閲覧することが多いのですが、まれに印刷が必要な場合があります。

内容をピックアップして、自分のチームメンバーにミーティングで共有する時や、他の会議で配布資料として転用をする時などです。この場合、カラーコピーやカラープリンターを皆さんが持っているとは限りませんし、写真やイメージを伝えるのでなければ、あえて、印刷単価の高いカラー印刷をすることもありません。

また、カラーで作られたスライドを白黒で印刷してしまうと、映らない文字や色があります。特にグラフは、色分けされている場合、 凡例を表示したとしても、そもそも白黒で印刷されるのであれば、どれがどれか全くわからなくなってしまいます。ですから、グレースケール(白黒)でスライドを作成するのであれば、グラフについては、凡例は使わず、 コメントや矢印で内容を表示するようにします。


■目障りなノイズになる
2番目の理由としては、あざやかなカラー自体がノイズとなる場合があります。あまりにも多くの派手な色使いですと、聴衆はそこに目が入ってしまい、せっかくの話に集中できません。見やすさという点では、色は種類を押さえておくほうが落ち着きます。

 

■スクリーンに映らない
最後に、カラーでスライドを作った場合、照明の都合によっては、スクリーンにうまく映らない場合があります。
例えば、イエローとか薄いグリーンやブルーは白いスクリーンに映し出すと、聴衆からは判別がしにくく見えない場合すらあります。

もちろん、会議室の照明をすっかり落としてから、スクリーンに映し出されるスライドを見ればきちんと映し出されるでしょう。しかし、ビジネス会議の場合、聴取は説明を聞きながらメモを取ったり手元の資料に目をやったりするものです。ですから、映画館のように真っ暗にすることはできませんので、スクリーンにうまく映らない色もあるのです。

カラーを使うと、せっかく時間をかけて準備したスライドの内容が相手に伝わらないことがあります。写真やイメージを説明する場合以外は、派手な色使いは避けてグレースケールで作成することが安全です。

 

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