スライドは余白を生かして

プレゼンテーションで使用するパワーポイントのスライド作成における注意点が、以下4点あります。

(1)余白を生かし、1スライド1トピック

スライドを作るときに気をつけなければいけないのは、まず、余白を多く作ることです。一番のポイントは、1つのスライドに多くの文字を詰め込まない、多くの情報を詰め込まないようにします。紙の文化で育った古い世代の私は、どうしても1枚の中に情報を詰めて枚数を少なくしようとしてしまいがちです。

一方、紙を使わないデジタルの世界では、たとえ枚数が多くても同じ限られた時間内でプレゼンテーションが終われば良いのです。例えば、写真や、イラストなどを多く使うことによって、映像として聴衆に訴えることができます。昭和の頃、紙で配布資料としていた時代は、1枚の中にデータや文字を多く詰め込んでいました。そのため聴衆は自らそこに見に行かなければいけませんでした。

しかし、デジタルの世界は、聴衆が意識しなくても自然に目に飛び込んでくるような映像、色、レイアウトにできています。原則としては1スライド1トピックで作成しましょう。

 

(2)あえて見せない技術

あえて、細かいところを見せないのもプレゼンテーション技術の1つだと思います。人間は、何らかしらの空白があると、それを埋めようと一生懸命に探すそうです。ですから、あえて詳しく説明しないのも方法で、聴衆に疑問を持たせておき、タイミングよくその内容を説明します。

例えば、「私はある食物をとることで1週間で5キロ痩せました。」 というスライドを表示すると、聴衆は、いったい何の食物なのかということに興味が湧いて、次のスライドにより一層の注意がいくのです。 1枚のスライドに 「とうもろこしを食べて5キロ痩せました。」と内容の全てを収めてしまうと、あまりインパクトがなく印象にも残りません。

こうして、まずは聴衆の興味を引くために、疑問や関心を寄せるスライドを見せた後に、本題へ進んでいきます。このような手法は、テレビ番組の通販などで見たことがあると思います。それと同じなのです。

 

(3)キーワードを主語に

次に、キーワードです。おおよそ主語が読み手の頭にまず残るので、キーワードを主語にしましょう。例えば、「とうもろこしダイエットは」という言葉を主語にして、読み手の印象を強くします。「 とうもろこしダイエットは、繊維質が多く、咀嚼を多くすることで、満腹感を取ることができます。」といった具合に、主語に「とうもろこしダイエット」というキーワードを入れるのです。

 

(4)ポイントを述べてから図表やグラフを示す

最後に図表やグラフです。図表は、まず、ポイントを述べてから図表を示します。最初に図表を示すと、聴衆はどこを見て良いのかがわかりません。

エクセルなどで作成した図表は、パワーポイントでは見づらいので、可能であれば、エクセルの貼り付けは避けて、パワーポイントで簡略化したものを新たに作成した方が見栄えは断然良くなります。

また、グラフについては、スライド上では凡例は使用しないでください。グラフと凡例とを交互に見ることになり、見る側の負担になるからです。

 

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