言葉に出さない「空気」とか「行間」

私たちのビジネス文化は他国と異なっており、外国人にとっても、日本のビジネス文化を理解することは非常に困難なようです。自分たちにとってはごく当たり前すぎる商習慣でも、相手にとっては当たり前でなく異質に感じることもあるでしょう。

例えば、名刺交換、メールの定型文、即決をしない、などです。私たちは普段「昔からやっているから」と何も考えずに行っているでしょう。これらは、私たちが本来、異文化から来た外国人に対して事前に説明すべき内容ですが、説明を省略したり言葉足らずで曖昧だったりすると十分に伝わっていないことが多く、余計に相手は不安に思うどころか疑心暗鬼にもなってしまいます。

日本のコミュニケーションには、言葉に出さない「空気」とか「行間」というものをとても大切にします。10年以上も日本に在住している私の外国人の友人らも、これらを理解することができず、時々、コミュニケーションで困ってしまうそうです。彼らは「日本語は難しい」と嘆くのですが、実は、日本語の問題だけではなく、日本の文化も影響しているのです。

私たちは、獲物や食糧を求めて移動する西欧の狩猟民族と違って、同じところに定住している農耕民族と言われています。いつも同じ人、同じ場所で長年そこの人たちとコミュニケシーションしていますから、多くの言葉が必要ないのです。

例えば、職場を転々とすることは日本では、西欧ほど多くはなく、同じ職場の人たちと 同じ場所で長年コミニケーションをするのです。それは、長年連れ添った夫婦が、お互いに言葉少なく話をしても通じ合えるものと似たところがあります。

 

「何とか乗り切るビジネス英語」


 

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