目標発表会を活用する

会議体をコミュニケーションの場として活用することで、リーダーとしての想いや方向性を社員と共有できます。特に、年次の「目標発表会」や、今後3か年の計画を示す「中期計画」の報告会では、将来的な方向性や思い描くビジョンを共有できます。

月例の経営会議や翌年の目標を具体的に話し合う予算会議では、かなり現実的な厳しいことを話さなければなりません。しかし、2年後や3年後については、大きな目標を掲げても構わないと思っています。まして、それらが社員たちのやる気や希望につながるのであれば、なおさらのことです。

こうした会議のためには、事前に準備をし、経営陣たちでテーマを決め、それに向けた一貫性ある発表を経営陣が行うことです。予算会議ではないので、あくまでも将来の夢や希望を思い切って語れば良いのです。

成長企業では、毎日が多忙で、さまざまな新しい仕事が発生します。社員に対して、将来の光を示してあげ、そこへ向かうようにムードを高めていくことです。つまり、急に話をしても、社員たちは心の準備ができていません。3年後の売上をいくらにする、規模をどのくらいにするなどと言ったイメージを掲げておくことです。

そうすることで、目の前の困難を何とか乗り切ろうと団結してくれるのです。こうしたムードづくりとしても、目標発表会などの年次の会議を活用することです。

中国では、世界一の工場を目指そう、というテーマで目標発表会を開催しました。全ての部門が、世界一の品質の仕事をしようということで、製造現場のみならず、オフィスや管理部門のメンバーも世界一のサービスやサポートを目指して発表会が開催され大いに盛り上がりました。

また、日本のディーゼルでは、社員総会といって全社員を集めた会議やマネージャー会議で全マネージャーが集まる会議がありました。そこで、会社の大きな目標に対する各部門のアクションや方向性が共有され、参加者のモチベーションアップを図りました。

こうした全社の年次会議も、何となく報告する会議ではなく、何らかのテーマを決め、そのテーマに沿った会議にすることで、毎日の変化の多い成長企業の中で、社内のムードをおおいに上げることに役立つのです。

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