ビジネス文書は、すべての社員に共通する基礎技術なので、どんなに深く追求してもかまわないと思います。また、母国語できちんとした文書ができないと外国語でも書くことはできません。
■現代のビジネス文書
時代とともに書式や手法も変わってきています。現代では、いわゆるA4用紙(縦)、アメリカではレターサイズ縦で、世界的に、ほぼ統一されて、ビジネス文書は、グローバルで同様の書式になってきています。
戦国時代で見るような古き良き習慣であった季節のあいさつ、相手やその家族親族の健康を気遣う日本古来の導入部分は、ビジネス文書では、もう、ほとんどありません。いきなり用件から入るのが常です。
■ツールの選択
ビジネス文書には、プレゼンテーション、レポート、案内、感謝状など様々です。現代のデジタル環境の中で、文書作成時に、現代のビジネスパーソンが最初に取り組まなければならない試練は、いったいどのツールを使用するかという選択です。パソコン社会では、パワーポイントかワードかエクセルか手書きかの選択です。
実は、私は、ビジネス文書(コミュニケーション)の作成を行う上で、このツールの選択が最も重要な最初の決断ではないかと思っています。選択基準は、もちろん、文章の内容・構成や、また、相手に対する思いやりでしょう。
たとえば、メールの添付ファイルです。すべてのメールで添付ファイルを開いて見ていますか?普段かかわりのない他部門からのお知らせや案内も詳細に見ていますか?
■文書の一般的な基本構造
ビジネス文書についての本では、どれも結論から先に、簡潔にわかりやすく書くようにとあります。
1、この文書の目的と結論を述べる
2、箇条書きで簡潔に説明(理由も)
3、未来志向(結論に従いこれから私はどうするかをポジティブに)
プレゼンテーションでも利用されるいわゆるSDS法とかPREP法です。ビジネス文書の書き方の本はたくさんあります。基礎技術として、ぜひ、身につけてもらいたいと思います。
■ビジネス文章書くときのあなただけのコツ
1、心をつかむ
相手との関係によっては、定型文書ではなく、相手の心をつかむための工夫もあります。日常のメールの世界でも、一言を文末に添える達人に出会うと感心・感動させられます。
2、手書き
手書きは、心をこめた感謝状、お詫び、お礼には、絶大な効果があります。パソコン社会ですのでインパクトは大きいものです。特に、筆ペンは、かなりのインパクトがあります。
3、使ってはいけない接続詞
池上彰さんの「使ってはいけない単語、接続詞」は参考になりました。
「いずれにしても」「そして」「それから」「〜性」など。普段、何気なく使っているので、改めて勉強になりました。池上さんいわく、「無駄」な文章を防ぐためだそうです。
4、パラグラフライティング
倉島保美さんのパラグラフライティングは、長いレポートや論文を書くときに役立ちます。パラグラフ冒頭の接続詞の重要性を説いていて、接続詞を見ればだいたいの内容がわかるように書くことだそうです。つまり、段落ごとの文の書き出しだけを読んで意味がつかめることができます。読み手に負担をかけない文書作りです。逆に、本を読むと時にも、冒頭を見れば飛ばし読みできることを再認識できます。