仕事で気持ちが落ちたり上がったりしないには

◾️評価されないと落ち込む
組織で仕事をする上で最も重視する自分の基を「早く、良い品質で」という、いわゆる「仕事軸」に焦点を当てると落ち込むことも少なくなるのです。

どうしても「自分が褒められたい、認められたい、評価されたい」という「自分軸」に焦点を当ててしまうと、評価されるとノリノリで、一層頑張ります。しかし、そうそう毎回うまく認められるわけでもありません。一生懸命やったのに認められないと、落ち込んでしまいます。

上がったり、下がったりで、安定しないのです。夜遅くまで頑張ったのに、自分が認められないと「ドカン」と落ち込んでしまい、パフォーマンスがひどく悪くなってしまいます。ひどい場合は、上司を恨んだり、うつ病になったりしてしまい、仕事どころではありません。

◾️「仕事軸」で
私が推奨するのは「仕事軸」でいつも考えていくことです。つまり、仕事の品質自体を自己評価して、高い理想を持って仕事にのぞむのです。つまり「早く、わかり易く、役に立つように・・」と考えながら、その成果を見据え、褒められようが、失敗してお叱りを受けようが「仕事軸」でベストを尽くすのです。

褒められたら、浮かれることなく、謙虚に、「これを継続するためには、どうすれば・・・」と考え、失敗したら、「二度と同じミスを繰り返さないためには・・」と考えて常に改善・進歩するのです。

もし、「自分軸」の姿勢であれば、褒められたりしてうまくいっている時はノリノリですが、ミスやほんの少しの批判でたちまち落ち込んでパフォーマンスにムラが出てしまい、結局、組織に迷惑をかけてしまうのです。

しかし、残念なことに「自分軸」の人は、自分が「自分軸」であることに気が付いていないのが不幸なのです。結局、評価は周りの人間がするわけだから、評価が下がると、本人は、その評価に対し「自分軸」で考えるため「他責」(周りが悪いんだ)となってしまったり、自分自身を酷く責めてしまうのです。

いつも目の前にある仕事に集中して、「仕事軸」で考え、「早く、そして相手に満足されるものを」という軸で、愚直に進めれば、そうたやすく落ち込むこともなく、心理的な浮き沈みも少なく、さらにはその業務もさらに改善され、進歩し、評価されることになるのです。

■ビジネスで成功するためには、まず、第一に「運」
「運」は「はこぶ」と読むように、自ら引き寄せることができるのです。そのためには、いつも、自分は幸運だ、運があると思うことです。そして、運気を与えてくれる人たちと付き合うことです。

人の気持ちは半分以上は錯覚だと思います。ネガティブに物ごとを考えている人のところには、人は寄って来ません。だから、まず、どんなに苦しくても、つらくても「余裕(よゆう)」をもって、肩の力を抜き、周りが良く見える自分になることです。

そうすると、小さなつまらないことでくよくよしていた自分にも気が付くし、周りの人たちに対する感謝の気持ちも湧いてきます。笑顔も自然に出てくるでしょうし、人もあなたのところに集まって来ます。集まった彼らが、あなたに「運」をきっと持ってきてくれるのです。

マネジメントする人にとって大切なこととしてドラッカーはCapacityと言いました。私は、この和訳を「人の器」だと言います。つまり、「余裕の大きさ」だと。

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