大学を卒業して大企業に入社すると、最初にビジネスのスキルの基本についての研修を徹底的に行います。挨拶の仕方、報告書の書き方、計画の仕方、改善など、ビジネススキルの基本的なことは、新卒の新入社員から定年間近な社員まで常ににそのスキルを使用する機会があるのです。研修で教えられたこうしたビジネススキルは、その組織のなかで、一種のルールとなって、全員が同じルールで報告書を書いたり、会議を開催したりします。これらのおかげで、仕事はより効率的に進められるのです。
大企業では、入社の時に社員に対して徹底的にこうしたことを教え込みます。そうすることで、新卒で入社した年から定年退職までの間、約30年以上にもわたって、ビジネスの基本的なスキルを使うことができるのです。しかし、そうした大企業ではないベンチャー企業や中小企業、そして様々なバックグラウンドを持つ中途社員の集まりである場合は、共通のルールともいうべきこうしたベーシックなスキルや知識についての教育の機会が残念ながら大企業ほどありません。
ビジネスライフにおいて、長い間使える基本的なビジネススキルやその考え方は、できる限り、早いビジネスキャリアの段階で身につけて習慣化しておくことです。そうでなければ、ぜひ、この機会に学んでおいて損はありません。繰り返すことで習慣となれば挨拶のように自然にできるものです。そうでなければ、「意識」して、役割として演じてやっていくことです。そして、継続していれば、習慣となり無意識にできるようになるのです。